フランスの民俗学者のファン・ヘネップの『通過儀礼』が岩波の文庫として発売になった??のかはわかりませんが、文庫ということで安価で手に入るようになりました。
この本は民俗学、人類学、宗教学などなど人文系学問に大きな影響を与えた文献と言えると思います。儀礼を初めて体系的に論じ、誕生から死までの折々の儀礼、入会の儀礼などを、分離・過渡・統合の過程をたどる通過儀礼の視点で捉えた。特に過渡期という境界状況の考察は、コミュニタス理論など後の人類学の理論的展開の基盤となった。
最近では、評論家の島田裕巳先生がAKBの誰かの記事を書いたことが話題になったときにおそらく議論の中心の概念となったテキストだと思います。
私は早速購入しました…
8/10/2012
7/04/2012
6/11/2012
『旅のパウロ』 佐藤研
毎日新聞の「今週の本棚」というコーナーに立教大学の佐藤先生の記事が掲載されていました。
ちょっとテンションも上がったので、ご紹介致します。
◇伝道者の生きざまを追って−−佐藤研(さとう・みがく)さん
イエスの刑死後、ユダヤ教世界を超えて小アジア(現在のトルコ)やギリシャへ異邦人伝道の旅を続け、『新約聖書』の「ロマ書」(ローマ人への手紙)などの膨大な書簡を残した使徒パウロ。彼なくして世界宗教としてのキリスト教は成立し得なかったとさえ言われるが、その生涯や人となりには、意外なほど明らかでない部分も多い。
「パウロ書簡は難解で分かりにくく、一人の生きた人間の姿が見えてこない。読解だけで抽象化してしまうことに不安を感じました。足跡をたどり、その大変な距離感や肉体的、感性的な条件を追体験してリアルなパウロ像に近づきたかった」
立教大で教鞭(きょうべん)を執る傍ら、2002年以降8回の「足跡紀行」で、コリントやエフェソを訪ねる3度の伝道旅行からローマ護送にいたる数千キロの行程を、レンタカーを駆って走破した。「荒涼とした風景の中でただ地平線を目指し、恐らくは黙々と歩き通したパウロは、やはり取り憑(つ)かれていたのだと実感しました。あきれるほどの情念(パトス)の力、破裂するような上昇のエネルギーを思い知らされた」
こちらは是非一読したいテキストだと思います。
ちょっとテンションも上がったので、ご紹介致します。
◇伝道者の生きざまを追って−−佐藤研(さとう・みがく)さん
イエスの刑死後、ユダヤ教世界を超えて小アジア(現在のトルコ)やギリシャへ異邦人伝道の旅を続け、『新約聖書』の「ロマ書」(ローマ人への手紙)などの膨大な書簡を残した使徒パウロ。彼なくして世界宗教としてのキリスト教は成立し得なかったとさえ言われるが、その生涯や人となりには、意外なほど明らかでない部分も多い。
「パウロ書簡は難解で分かりにくく、一人の生きた人間の姿が見えてこない。読解だけで抽象化してしまうことに不安を感じました。足跡をたどり、その大変な距離感や肉体的、感性的な条件を追体験してリアルなパウロ像に近づきたかった」
立教大で教鞭(きょうべん)を執る傍ら、2002年以降8回の「足跡紀行」で、コリントやエフェソを訪ねる3度の伝道旅行からローマ護送にいたる数千キロの行程を、レンタカーを駆って走破した。「荒涼とした風景の中でただ地平線を目指し、恐らくは黙々と歩き通したパウロは、やはり取り憑(つ)かれていたのだと実感しました。あきれるほどの情念(パトス)の力、破裂するような上昇のエネルギーを思い知らされた」
こちらは是非一読したいテキストだと思います。
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