4/29/2012

岩波文庫の電子書籍化



岩波文庫の電子書籍化
というニュースをみてちょっと驚いてしまいました。
とうとう岩波が電子書籍を出すのかと思いちょっと喜んでいます。
予定では4月26日より配信(2012年)【28点32冊】となっています。

『こころ』 夏目漱石 525 円
『柿の種』 寺田寅彦 735 円
『小僧の神様 他十篇』 志賀直哉 609 円
『銀の匙』 中 勘助 588 円
『羅生門・鼻・芋粥・偸盗』 芥川竜之介 420 円
『童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇』 宮沢賢治/谷川徹三編 693 円
『伊豆の踊子・温泉宿 他4篇』 川端康成 588 円
『山月記・李陵 他九篇』 中島 敦 840 円
『アルプス登攀記』(上・下) ウインパー/浦松佐美太郎訳 上798 円・下735 円
『闇の奥』 コンラッド/中野好夫訳 567 円
『動物農場 ―おとぎばなし』 ジョージ・オーウェル/川端康雄訳 693 円
『黒猫・モルグ街の殺人事件 他5篇』 ポオ/中野好夫訳 735 円
『若きウェルテルの悩み』 ゲーテ/竹山道雄訳 567 円
『変身・断食芸人』 カフカ/山下肇・山下萬里訳 504 円
『精神の危機 他15篇』 ポール・ヴァレリー/恒川邦夫訳 1134 円
『罪と罰』(上・中・下) ドストエフスキー/江川 卓訳 上840 円・中840 円・下903 円『学問のすゝめ』 福沢諭吉 693 円
『茶の本』 岡倉覚三/村岡 博訳 441 円
『武士道』 新渡戸稲造/矢内原忠雄訳 588 円
『後世への最大遺物・デンマルク国の話』 内村鑑三 567 円
『遠野物語・山の人生』 柳田国男 840 円
『古代への情熱 シュリーマン自伝』 シュリーマン/村田数之亮訳 630 円
『ソクラテスの弁明・クリトン』 プラトン/久保 勉訳 504 円
『方法序説』 デカルト/谷川多佳子訳 504 円
『永遠平和のために』 カント/宇都宮芳明訳 525 円
『ツァラトゥストラはこう言った』(上・下)  ニーチェ/氷上英廣訳 上777 円・下840 円
『ロウソクの科学』 ファラデー/竹内敬人訳 630 円
『君主論』 マキアヴェッリ

岩波書店は10日、「岩波文庫」電子書籍版の配信を開始することを発表した。ロングセラーの既刊書を中心に、28点32冊を電子書籍(リフロー版)化し、4月26日より一括配信する。

「岩波文庫」は1927(昭和2)年7月、創業者の岩波茂雄によって創刊された。文学、哲学、歴史、宗教、自然科学、法律、経済など、ほぼあらゆる分野の古典的著作を刊行しており、総刊行点数は現在では5600点を超えているとのこと。

同社では、電子書籍の市場の広がりとともに、「電子書籍コンテンツ」として 「岩波文庫」の電子書籍化の要望が強まったため、今回要望に応えることにしたとしている。なお、「岩波新書」「岩波ジュニア新書」は、すでに昨年11月より電子書籍版が配信されており、「岩波新書」は月4点、「岩波ジュニア新書」は月1点ずつが定期配信されている。

とのこと。

4/21/2012

語られた教祖 近世・近現代の信仰史

幡鎌一弘編
2012 『語られた教祖 近世・近現代の信仰史』 法蔵館

 
という新刊です。

宗教研究のというより歴史学や宗教学と分野は分かれると思いますが、その専門の方々が執筆された論集です。実は読んでいないんので掲載しようか悩んだんですけど、書いているメンバーが良かったので掲載しました…

目次:

聖なる歴史としての教祖伝―ナラティヴによる脱構築と再構築
新宗教文化の脱教団的展開―教祖研究の“作法”をめぐって
ジェンダーの視点から見た教祖伝
如来の化身としての親鸞・一学徒としての親鸞
日蓮はどのように語られたか?―近代日蓮像の構築過程の文化分析
教祖像の力学―金光教の教祖探究から
『稿本天理教教祖伝』の成立
教祖論・教団論からみた平田国学―信仰・学問と組織

4/10/2012

戒名必要ない56%、葬式簡素派9割…読売調査


読売新聞で気になる記事がありました。こういう記事を読むと「葬式」って必要ないのかな~~と思う反面これは戒名の話で式自体は行う。ということなんだろうか。

人生の通過儀礼というと大げさかもしれませんけど、どうなのでしょうか。それに葬式って本人じゃなくて残された家族がすることだからここらへんも遺言でも残しておかないと本人の思い通りにはならないでしょうし。

時代と一言で片付けられることじゃないと思いますが、なかなかこういう数字で見ると考えさせられますね。
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読売新聞社は2月から3月中旬にかけて冠婚葬祭に関する全国世論調査(郵送方式)を実施した。

 冠婚葬祭を簡素に行う方がよいか、盛大に行う方がよいかを個別に聞くと、「簡素に」との答えは「法要」96%、「葬式」92%、「七五三」86%、「結婚式・披露宴」84%で、いずれも90%前後に達した。

 これらについて、慣習やしきたりにこだわらなくてよいと思う人の割合は、「結婚式・披露宴」78%、「法要」59%、「葬式」58%、「七五三」54%とすべて半数を超えた。冠婚葬祭をめぐる国民の意識は多様化している。

 自分の葬式を仏教式で行う場合、戒名(法名)が「必要ない」と答えた人は56%で、「必要だ」43%を上回った。年代別でみると、「必要ない」は40歳代で最多の63%となるなど、20~60歳代の各年代で多数だったが、70歳以上だけは「必要だ」54%が「必要ない」44%より多い。



4/06/2012

震災後の死生観語り合う


西日本新聞のHPに興味深い記事がありました。すでに終わったシンポジウムなんですが、下記に転載させて頂きます。
このシンポジウムは西日本宗教学会が開催したもののようで、討論者のメンバーが有名人ばかりです。情報をもっと早くにしいれていたら参加したのにな~~

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 「死者のフォークロア」と題したシンポジウムが31日、福岡市城南区の福岡大であった。東日本大震災を経た日本人の死生観について、人類学や民俗学、宗教学の専門家が語り合う形で「価値観の多様化がより鮮明になってきた」などとする意見をまとめた。
 シンポジウムは同大と西日本宗教学会の共催。元日本文化人類学会会長の波平恵美子氏が、大震災で行方不明になった家族を現在も捜し続ける遺体へのこだわりは日本人の特徴と紹介。一方、火葬場のお骨を「宅配便で自宅に送ってほしい」と、死者にこだわらない人たちが増えてきたことにも触れた。
 国際日本文化研究センターの小松和彦教授(民俗学)は、日本人が遺体や位牌(いはい)などを重視するのは、死者とともにあろうとすることの表れと分析。波平氏は「その関係が弱まれば、人間に救いようのない虚無感だけが広がる」と指摘した。
 そうならないために、九州大の関一敏教授(宗教学)は「伝統だけにとらわれず、死者との関係を救済する『何か』を作っていかなければならない」などと語った。